202411/11

闇バイトの巧妙な罠! コンバージョン率向上の手口を解説! IT企業ができることとは?

現在、日本で大問題になっている「闇バイト」。
今日はホームページ制作現場でのユーザーの獲得方法と比較しながら、連日ニュースで取り上げられるこの「闇バイト」について、闇バイト勧誘の手口の巧妙な手法をIT業界の視点で取り上げてみます。

闇バイトの勧誘手法とコンバージョン率の「闇」

通常、私たちがホームページ制作を通じて目指すのは、「コンバージョン率」と呼ばれるユーザーが問い合わせや購入などの行動を起こす割合を向上させることです。
良質なコンテンツ、信頼性のあるデザイン、魅力的なキャッチコピー、ユーザーの体験談やレビュー、シンプルでわかりやすいUI/UXを提供することで、ホームページ制作の現場では、ユーザーが迷わず行動を起こせるように工夫しています。

一方、「闇バイト」を勧誘する側も、このコンバージョン率向上のためのテクニックを使っているんです。
例えば、SNSや掲示板での巧妙な投稿が「すぐ稼げる」「簡単に高収入」といった魅力的なキャッチコピーを使用し、視覚的に親しみやすいデザインでユーザーの注意を引きます。
さらに、偽の証言やレビューなどを多用し「他の人も成功している」「安全なバイト」という印象を強調し、「ホワイト案件」などと安全性を連想するキーワードも取り入れて、巧みに心理的なハードルを下げて参加を促します。

また、ホームページ制作ではまずそのホームページのターゲット層を決めて、ターゲットに響くキャッチコピーでコンバージョン率を上げますが、同様に闇バイトも生活に困っている人やギャンブルで借金のある人、学生などをターゲット層に定め、「即金」「高収入」といった言葉を使うことで、ターゲットが無防備になりやすい心理を巧みに利用しているのです。

リテラシー教育の重要性

こういった闇バイトのターゲット層に共通しているのが、「リテラシーが不足していて引っ掛かるリスクが高い人」です。

社会経験の少ない学生は、通常のアルバイトや正規雇用の月収の相場をよく知らず、「日給5万円~40万円」と言われてもそれがどれほど相場からかけ離れた怪しすぎる金額なのかピンときません。
大手求人情報サイトの運営会社が去年行った高校生250人を対象にした調査では、闇バイトと通常の求人投稿を混ぜて計6件の募集情報を見せたところ、判別できた高校生は22・8%しかいなかったという恐ろしい調査結果が話題となりました。
7割以上の高校生が、闇バイトに引っかかる可能性を持っているということになります。

またギャンブルで借金を重ねたり、生活に困窮してお金のことしか考えられなくなっている人というのも、余裕がなく、目先の金額に目がくらんで冷静に判断することが困難になってしまい、リテラシーが低下した状態に陥っています。

IT企業としてできること

フェイクニュースや闇バイトの誘いは、往々にして信頼性の低いサイトやSNSアカウントから発信されます。
信頼できるサイトとそうではないサイトが明確に見分けられるよう、私たちホームページ制作の現場としては信頼性のあるサイトを作ることが第一です。

また、実際にジャンプスのクライアント様の中にも、楽天やYahoo!などに出店していたところ、偽サイトを作られてしまったというケースもありました。
そのような場合には、注意喚起をクライアント様のサイト上で行っています。

またIT業界に身を置く立場としては、社員の家族や知人、取引先の方などに何かあった時に、気楽に相談できる相談役であることも、リテラシー向上のために重要かもしれません。

このような記事を通じても、IT業界の視点から闇バイトの巧妙さを知っていただき、少しでも啓発活動になればと思います。