202505/21

Googleの「G」アイコンがリニューアル!WEBデザイントレンドとの関係は?

約10年ぶりのデザイン更新はグラデーション

先週、Googleが約10年ぶりにロゴマークの「G」のアイコンをリニューアルしたニュースが世界を駆け巡りました。
これまでのロゴは四色のカラーがパキッと塗り分けられたデザインでしたが、新しいロゴは四色の境界がなくなったグラデーションのデザインになっています。

Geminiのロゴに合わせたデザインに

今回のデザインリニューアルは、Googleが提供するAIサービスGeminiのアイコンのグラデーションに合わせた変更とのこと。
確かにGeminiのアイコンはブルーとパープルのグラデーションカラーのデザインです。
今日は、GoogleのロゴマークとWEB業界のトレンドデザインとの関係を見ていくことにします。

Googleのロゴマークの変遷

1997年の設立当初のロゴマークはGoogleの文字に立体的な厚みが設けられたもの。
その後、1998年にぷっくりした立体感の影をつけたデザインに変わり、少しずつ変化しつつも2013年まで影付きのデザインでした。
2013年からは完全に影が消え、「フラットデザイン」と呼ばれる塗りのみのデザインとなります。
2015年には書体がこれまでのセリフ体からサンセリフ体に変わり、今の形に。
そして今回、書体はそのままフラットデザインからグラデーションデザインへと塗りが変わりました。

WEBデザインの時代のトレンドと連動したデザイン

影付きグラデーションのデザインはインターネット初期の1990年代終わりから2000年代初頭によく見られたデザインです。
ジャンプスの初期ロゴマークもまさにブルーとグリーンのグラデーションと影を用いたデザインでした。
これまで存在しなかったパソコンの画面という新しい世界が広まったため、現実に存在するモチーフを取り入れたスキューモーフィズム(リッチデザイン)がパソコンやWEBの世界を親しみやすいものにしたのではないかと思われます。

その後、パソコンが一般的で馴染みのある時代になると、WEBデザインはフラットデザイン全盛期を迎えます。
よりシンプルなわかりやすいデザインが好まれるようになり、これまでの影や立体感を排除した平面的な塗りのデザインへとトレンドが移行しました。
イラストやテキスト装飾、背景色など、ホームページのデザインでもフラットデザインが流行となり、ロゴマークからも立体感やグラデーション、影が姿を消していきます。
Googleのロゴマークがフラットデザインになったのもまさにそのタイミングでした。
この時代のジャンプスも、時代に合わせて影やグラデーション、立体的なアイコンをなくし、フラットなデザインのロゴマークを使用していました。

そして2010年代後半~2020年代に入るとこれまでのフラットデザインから、グラデーションを用いたデザインへとトレンドが移行します。
初期の時代のグラデーションとの違いは、立体感を与える影としてのグラデーションやリアリティの再現のための表現ではない点です。
平面または立体的な球体やでこぼこした「一つの面」の塗りをカラフルなグラデーションにするデザインが爆発的に広まりました。
この時期にジャンプスも時代のトレンドに合わせて今のロゴマークへとデザインを刷新しています。

ジャンプスのロゴマークで、時代のデザインの変化を見てみるとこんな感じです。

  • 初期のロゴマーク

  • フラットデザイン全盛期

  • 今のロゴマーク

Googleの今回のロゴマークのリニューアルは、もはやトレンドのデザインと呼ぶにはやや遅れた感はあるものの、WEBデザインの近年の流行りに合わせた変更なのは間違いありません。
Geminiのロゴアイコンは最初からグラデーションデザイン全盛の時代の中で作られたため、そこに合わせてグラデーションデザインにしたのは自然な変化と言えます。

このように、IT企業のロゴマークの変遷を見ると、時代と共に変化してきたWEBデザインのトレンドが見事に反映されているのがわかります。
今後はどのような変化を遂げていくのか、ジャンプスも含めてWEBの世界にいる企業は、やはり会社の顔であるロゴマークも常に時代に合わせたデザインでありたいですね。